親なるもの 断崖2巻の感想です。 ネタバレご注意下さい。 1巻は遊郭に売られてきた4人の少女達の話でしたが、2巻では4人の少女達のうちの2人が死に、 生き残ったのは梅と武子の2人だけ。

親なるもの 断崖2巻あらすじ

梅は日本製鉄の社員・大河内のもとに嫁ぎ、娘を生んだ。

娘の名前は「道生」 大河内は1巻で梅が足抜けし、逃げ込んだ地球岬で梅を助けた男だった。

大河内は梅の過去を受け入れ、梅とは穏やかないい夫婦だった。

しかし、女郎を嫁にしたことから親戚などに攻められ、梅と道生と3人、小さい小屋で過ごす。

元女郎の梅を、あわよくば・・・と男達は小屋の周りをうろつく。 大河内の母(道生の祖母)は梅に嫌みを言いに来つつも、男達を追い払っていた。

梅は幼い道生にいたずらをしていた男や子供達をみつけ、道生を守るがいじめっこを傷つけてしまう。 ますます親戚に追いつめられ、また梅自身も男に嬲られてしまう。 このまま元女郎の自分が道生を育てることはできないと感じた梅はついに、道生を置いて姿を消してしまう。

道生は母のいない寂しさを背負いながらも、気の強い女の子に育つ。 太平洋戦争のさなか、自分の意見も言えないことに憤る。

道生は飼っている犬のチロを軍に差し出すよう言われるが、寸での所でチロをつれて逃げる。 追いかけてきた兵隊から道生を守り、チロは殺され遺体は持って行かれてしまった。

自らも傷つき、倒れていると、かつての梅の恋人「聡一」により地球岬へと連れられる。 そこでは反政府のものたちが密かに集まっていた。

その中には「武子」の姿もあった。 武子は、富士楼を乗っ取り、かつての女将を追い出し、女将に上り詰めていたが一方で反政府運動に顔を出していた。

道生はそこで、母が死なずに自分を思いながら生きていること、母や、武子、聡一達に見守られていることを知る。

家に戻った道生は「まけるもんか」と自分に誓う。

昭和19年、遊郭は営業停止令により、たくさんの女達が職を失う。 従軍慰安婦となり戦場で命を落とす女性もいた。

その中、武子は製鉄所から逃げた捕虜を匿ったことがばれ、自信のパトロンだった大林という男に殺されそうになる。 武子は隠し持っていた銃で大林を殺し、自らも失踪した。

艦砲射撃により道生は祖母をも亡くすが戦争を生き抜いた。 祖母は死の直前、梅が道生をいつも気にかけており、入学式の時はプレゼントをくれていたことを伝えた。

戦後、しばらくし梅が死んだことを大河内と道生は知る。 戦争孤児の姉妹と小さい店を出し、細々と生活していた。 道生は生きて梅に合えなかった悲しさ、悔しさを父にぶつけた。

また、時が過ぎ、道生が23歳で嫁ぐ日、そのことを父に詫びた。 道生は教師になっており、戦争の恐ろしさを教える。

昭和33年、売春防止法により、ついに葛西遊郭はその名を消した。

アメリカ兵に取り入り富士楼へ再び戻っていた武子、またそこには、かつての女将の姿が。 女将は武子に追い出された後、漁等をしていたが、戦後はアメリカ兵相手に路上で三味線を弾いていたところを武子に拾われ富士楼に戻っていた。 寿命のせいか、床に付き瀕死の女将に武子は4人で地球岬を歩いてきた日を思い出す。 その日道生は地球岬から父に送られ、幸せそうに嫁いで行った。

感想

梅が最後まで不憫で・・・もっともっと幸せになって欲しかった・・・ 戦争にも、遊郭という貧しい女性を食い物にするシステムに苛立ちました。 「明治日本の産業革命遺産」が世界遺産にという話が有りますが、軍艦島にも遊郭があったそうです。 こういう部分が隠され、いいところばかり取り上げるのは、なんかモヤっとします。 親なるもの断崖 1巻 感想・結末